#643 また同じ結論になりますけどね、ひたすらに多謝という、話。

 週明けの平日、ふらっと長野を訪れました。走行距離は700km未満ですから、最近の走り方と比べるとおとなしいドライブでした。た、たぶん。
 まず訪れたのは伊那の親友宅。同年代ではなく、同い年ならではの、そして、似た感覚を持った者どおしの、でも、似ていないところもある者どおしで、これまでと、さっきまでと、これからを、あれやこれやと話しながら(今回は聞きのほうが多かったか)ドライブをして、夜は夜で、余りものを上手く採り入れながらの手作りのゴチソウをいただきながら、昼間の話がそのままに止(や)まないという、不思議な間柄ならではの、時が流れていきました。なんつーんでしょうかね、この人とは、適度な距離感と、互いに互いを尊重しあうというスタンスが、いい関係を作り上げているとでもいいましょうか。ま、そもそもの知り合ったきっかけから含めて、こやつは不思議な人なんですが。上の写真は、伊那のそば祭り会場の駐車場にて。周囲を山に囲まれつつも、この空が広いという感覚を全身に浴びてしまいますと、やっぱり、伊那っていいなぁとついつい言いたくなるもんです。心開かれるというか、心解かれる、いや、説かれるか、ってな感覚ですな。
 その居心地の良さに浸りつつ、自宅のようなくつろぎをさせてもらって、翌早朝には伊那を発ち、朝のビーナスライン(左2、3番目)を訪れてみれば、クルマがいない、空が高く、でも、寒い、という爽快な心地よさがあふれていました。朝に出してもらったコーヒーがきっかけで頻繁にトレイに行きたくなっていたこともあって、景色のいいところでは立ち止まって、用を足していたんですが、それを重ねるうちに、もう、何もいらんなぁ、と、達観した気分になりました。物欲がなくなるとは異なる、まさに、何もいらんなぁ。
 この気分、なんだろう、どうしてだろうと考えながら、爽快な走りを続けて八ヶ岳を半周、いや、6割ぐらい周回して、いつもの八ヶ岳を眺めるスポットを訪れてみれば、左下のような風景が広がっており、今度は、もう、いいでしょう、と、これで十分でしょと、自分を納得させる、いやいや、自分を褒めるかのような、気分が沸き上がってきました。そうなんです、八ヶ岳を眺めていると、素直になれる、というか、こうしてついつい素直にされてしまうのです。そして、こういうスタンスになると、つまり、ある種の丸裸にされてしまうと、その後、愉しさは勝手に加速していきます。ほら、後は、なんでも素直に受け入れて、素直に吐き出すだけなもので。
 ですから、続いて訪れたカフェ花豆のおつかれさま会では、またも千曲屋の肉(右)に打ちのめされ、会話にハラを抱え、いつもの話題に盛り上がりながら、新しい情報と知らなかった事実のあれこれに驚き、時間はあっという間に過ぎていきました。皆さんとこれだけ顔を合わせていると、そろそろ話すネタも尽きてきそうなのですが、尽きることがありません。それはたぶん、それぞれに日々を愉しみ、そして何でも愉しくしてしまう人たちが集まっているからなんだろうな、と思ったのですが、同時に、この場にいつまで参加できるんだろうかと思いつつ、この場が過去になってしまわないようにするためには、どうしたらいいか、なんてことを、ゲタゲタと笑いながらも頭の隅で考えたりもしました。まぁ、その場、その場を、充実させることだけですな。
 その翌日は皆で、山向こうへ、おむすび持参でのハイキングとなりました。歩き始めてみれば、トレッキング用シューズはくるぶし部位が馴染まなかったためにサブ用に格下げしたことを思い出し、富士山登山以来に履いた登山用パンツは、オケツ周りのゆとりからワンサイズ大きかったことを思い起こし……、と久しぶりだらけ。ハイキングそのものは、今回、紅葉時期が丁度良かったことからはじまって、ルート選択から、昼ご飯場所、そして温泉まで、全てがいい方向に運んだのですが、それも、何でも受け入れるスタイルゆえのこと(いや、自分のことだけではなくって)。そんなあれこれが、爽快と言いますか、やっぱりなと思ったというか、これなんだよなを感じました。
 そう、こういうことを書きますと、毎回同じ結論になりますが、これ“で”いいんだ、を再認識します。というわけで、今回もお会いした方々皆様方に、ひたすらに多謝なのです。と、感謝の気持ちは、なんど伝えてもいいですし、思ったらば、言わないのではなく、感じたがままに伝えるべきなんだと思います。そして、その際に大切なのは、ストレートに、そして、すぐに、という2つではないかと、思うのです。

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