#984 大改良を受け、優等生ゴルフにだいぶ近づいたポロ(6代目らしい)。

 さてと、ポロ。フォルクスワーゲンのポロの話。いわゆるビッグマイナーチェンジ……、だったはずが、6世代目と呼ぶように本国から通達があったようで、フォルクスワーゲンお得意のまたもやあやふやな世代モデルとなりました。扱いとしては新型モデルだそうです。
 ただ、手の入れ方はフルモデルチェンジ状態でして、乗り味やら安全装備やらは大きく変わっていました。これまでにも、ポロについてはロングドライブもしていますし、個人的に気になるモデルゆえに、あれこれとここでも書いていますが、ここ数年のポロはクルマ単体としては高く評価できるものの、兄貴分のゴルフの存在が大きすぎて、比較すると、微妙な立場にあったような気がします。それは、ゴルフ5以降のこと。あまりに兄貴分のゴルフが優等生ゆえに、いくらがんばろうとも、ポロはついつい比較されてしまい、なんだかんだとゴルフに届いていないことを指摘されてしまう。その価格差が40万円ほどだったりすると、ちょっと無理してでもゴルフにしたほうがいいんじゃないか、と言われてしまうのも、まぁ、仕方ないのかな、と。
 で、新しくなったポロですが、そんなゴルフにかなり近づいていました。フルモデルチェンジではないがゆえに、プジョー・208やルノー・ルーテシアには届いていないところも多くありますが、乗り味については、コンフォートテイストを上手く作り上げており、クラス感をアップさせています。ハンドリングは、完全電動パワステに移行しましたが、50km/hまでの軽やかさとそこから上の速度域で操縦性をうまく作りわけたり、ACCを装備してきたり、なによりも、1.2Lターボエンジンの燃費性能とトルク感とのバランスは、やはりトップクラスだったりと、あれこれ高評価。
 ちなみにですね、シャシーはかなり煮詰められておりまして、ヨシダテストコースでは合格点を叩き出しました。Bセグ、リアがトレーリングアーム式でありながら、写真のような継ぎ接ぎ路面にて、トレース性能に長けている上に、操縦性にも乱れがなく、さらにはボディに衝撃をダイレクトに伝えないところなど、美点だらけ。まさに、天晴れ。まぁ、強いて物足りなさをピックアップするならば、新1.2Lターボエンジンの高回転域での刺激不足でしょうか。ってか、同エンジンを搭載しているゴルフは……、と思ったら、出力が違う(もちろんポロのほうが低い)。あー、なるほどね。そういうことか。
 ……中略……、といった程度。気になったのは、シャシーチューニングがアンダー方向へと振られていること。ただ、これはウィークポイントと捉えるのではなく、ドライバーに対してのアラートを上手く表現していると言ったほうが的確。というのも、なんでもかんでもアンダーステアなのではなく、タイヤがスキール音を出した後の話だし、意外にもESPが強くは介入しないなど、その一連の流れやらに、意図的なものを感じますから。
 と、長くなりましたが、新しいポロ、いいと思います。これまでは、知り合いに聞かれたら、無理に40万円ひねり出してでも、ゴルフにしたほうが満足感は高い、と言ってきました。しかし、今回はそれを言わなくても大丈夫。そんな仕上がりでした。

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